歯周外科治療

歯周外科治療とは

歯周外科治療とは日帰りで行う歯周病治療のための外科治療のことです。
歯周外科治療を行う大きな目的には2つ、『歯周病の原因を除去する』『歯周病が再発しにくい環境をつくる』ことが挙げられます。歯周病を改善させるためにはまず、歯周基本治療といって適切なブラッシングの練習や歯石とりを行います。軽度の歯周病はこれだけで治せることが多いです。しかし、中等度以上の歯周病では歯周ポケットと呼ばれる深い溝が残り、その中に歯周病の原因が残ってしまいます。つまり、『歯周病が今後進行するリスク』が残ってしまうことになります。そこでその『歯周病が今後進行するリスク』を減らすために、歯茎を切開して上で中を直視しながら『歯周病の原因を除去する』必要があり、これを歯周外科治療と呼びます。
『歯周病の原因を除去する』こと以外にも、歯周外科を行う目的があります。それは『歯周病が再発しにくい環境をつくる』ことです。歯周病が再発しにくい環境をつくるために歯周ポケットを減らしたり、溶けてしまった骨を再生させることなどを行います。歯周外科治療の所要時間は20分〜1時間30分ほどです。

歯周外科治療

フラップ手術について

フラップ手術は全ての歯周外科治療の基本であり、健康保険の範囲内で行うことのできるものです。歯周外科治療の目的である、『歯周病の原因を除去する』ために、歯茎を切開して部分的に開き、プラークや歯石を直接見ながら確実に取り除きます。また『歯周病が再発しにくい環境をつくる』ために、歯茎の一部を切り取ったり、あるいは歯周病によって溶けてしまった骨の形を整えたりします。最後は縫合して終了し、約1〜2週間で抜糸します。

歯周組織再生療法について

歯周病が進行し、歯を支える骨が大きく失われてしまった場合、歯科衛生士による歯石取り、あるいは通常のフラップ手術だけでは十分に歯周病を改善できない場合があります。その際に選択されるのが歯周組織再生療法と呼ばれる先進治療です。これは歯周病によって失われてしまった歯茎や歯を支える骨を再生させる治療のことで、主に中等度〜重度歯周病の治療に用いられます。どうしても抜歯せずに歯を残したい方、あるいは少しでも歯周病の状態を改善して歯を長持ちさせたい方のための治療法です。

当院では主にエムドゲインや移植骨を用いた、科学的根拠に基づいた歯周組織再生療法を行なっております。
当院院長は、米国留学中に歯周組織再生について指導を受け、歯周組織再生療法やその周辺分野に関する論文に触れ、あらゆる歯周組織再生療法について精通しております。
また帰国後は歯周組織再生療法に関する執筆や講演活動を数多く行なっております。

エムドゲインについて

歯周組織再生療法を行う際、『エムドゲイン・ゲル』というゲル状のタンパク質を歯の根の周辺や歯を支える骨の表面に塗ることで、歯周組織の再生を促す手法のこと。このエムドゲイン・ゲルの主成分はアメロジェニンと呼ばれるタンパク質であり、その他にも多数のタンパク質が含まれています。この多種のタンパク質が、骨や歯茎、血管などを再生してくれることが分かっています。
このエムドゲインを用いた歯周組織再生療法は、広く臨床応用されてから20年以上が経過しています。その間に様々な再生材料が登場したものの、未だに世界的ゴールドスタンダードであり続けており、世界中の臨床医から支持されています。さらに特筆すべきはその安全性で、外科治療を伴う治療であるにも関わらず、全世界200万症例において副作用の報告が全くありません。そのため安心して患者様におすすめできる治療法であると言えます。

当院院長はエムドゲインの発売元であるストローマン社からの依頼で、全国的に歯周組織再生療法の講演活動を行なっております。

手術の流れ

1なるべく痛くないよう、
局所麻酔を行います
(ご希望の患者様には、不安や緊張感を和らげるお薬を服用していただきます。これによって当日はリラックスして治療を受けていただけます。)

2歯茎の切開と剥離を
行います

3歯の根に残っている歯石やプラークを除去します
(通常の歯石取りに用いているものと同じ道具を使用します。)

4メインテナンス中に歯石やプラークが再び付着することを予防するために、歯の根を滑沢にします

5歯茎を元の位置に戻して
縫合します

6止血確認と術後の注意事項をご説明します

歯周外科治療ができないケース

  • 重度の糖尿病や心臓疾患など、外科治療ができないような持病のある方
  • 最低限のブラッシングができない方。(歯周外科治療を行うことによって、むしろ歯にとって悪影響がある可能性が否定できないため)
  • 治療後に定期的な通院ができない方。
  • 歯周病専門医がどんな治療法をもってしても、残すことができないと考えられるほどに歯周病が進行してしまっている場合。

歯周外科治療の症例

Case1

術前

歯周外科治療の症例・before

術中(※画像の色を編集しております)

歯周外科治療の症例・術中

術後(10年経過後)

歯周外科治療の症例・after

歯周外科治療の症例・after

治療名 歯周外科治療
治療説明 歯周外科治療を行いました。歯周外科治療の目的である、『歯周病の原因を除去する』ために、歯茎を切開して部分的に開き、プラークや歯石を直接見ながら確実に取り除きます。また『歯周病が再発しにくい環境をつくる』ために、歯茎の一部を切り取ったり、あるいは歯周病によって溶けてしまった骨の形を整えたりします。
10年経過後も歯茎の状態は非常に安定しており、快適な食生活を送っていただいております。
治療回数・期間 1回(その他の治療は別途)
副作用とリスク 歯周外科後には術後に疼痛が発現することが稀にあります。歯肉が退縮すると、審美障害、発音障害あるいは知覚過敏が発現することがあります。
料金 保険治療

Case2

術前(初診時レントゲン)

歯周外科治療の症例・before

術前(初診時)

歯周外科治療の症例・before

術中歯石除去前(※画像の色を編集しております)

歯周外科治療の症例・術中歯石除去前

術中歯石除去後(※画像の色を編集しております)

歯周外科治療の症例・術中歯石除去後

術後(13年後レントゲン)

歯周外科治療の症例・術後(13年後レントゲン)

術後(13年後)

歯周外科治療の症例・術後(13年後)

治療名 歯周外科治療
治療説明 歯周外科治療を行いました。
大量に着いていた歯石も、歯周外科を行うことで術中に確実に取り除くことができます。
『10年経過後も歯茎の状態は非常に安定しており、快適な食生活を送っていただいております。』
治療回数・期間 1回(その他の治療は別途)
副作用とリスク 歯周外科後には術後に疼痛が発現することが稀にあります。歯肉が退縮すると、審美障害、発音障害あるいは知覚過敏が発現することがあります。
料金 保険治療

Case3

右下術前

歯周外科治療の症例・before(右下術前)

右下術中(※画像色の編集あり)

歯周外科治療の症例・術中(右下術中)

右下術後

歯周外科治療の症例・術後(右下術後)

治療名 歯周外科治療
治療説明 歯周外科治療を行いました。
大量に着いていた歯石も、歯周外科を行うことで術中に確実に取り除くことができます。
治療回数・期間 1回(その他の治療は別途)
副作用とリスク 歯周外科後には術後に疼痛が発現することが稀にあります。歯肉が退縮すると、審美障害、発音障害あるいは知覚過敏が発現することがあります。
料金 保険治療

Case4

術前

歯周外科治療の症例・before

術中(※画像色の編集あり)

歯周外科治療の症例・術中

術中2(※画像色の編集あり)

歯周外科治療の症例・術中2

再手術時

歯周外科治療の症例・再手術時

術後(7年経過時レントゲン)

歯周外科治療の症例・術後(7年経過時レントゲン)

術後(7年経過時)

歯周外科治療の症例・術後(7年経過時)

治療名 歯周外科治療(歯周組織再生療法)
治療説明 術前、根の先を越えるほど大きく骨が溶けていました(レントゲンの赤線のところまで骨が溶けている)。
前の通っていた歯科医院では抜歯しかないと言われましたが、患者様のご希望通り歯を残すため、エムドゲインと骨移植を併用して歯周組織再生療法を行いました。
4年経過後に再手術を行なったところ、大きく骨が溶けていたところに劇的な骨の再生が確認されました。
治療回数・期間 2回(その他の治療は別途)
副作用とリスク 歯周外科後には術後に疼痛が発現することが稀にあります。歯肉が退縮すると、審美障害、発音障害あるいは知覚過敏が発現することがあります。
料金 28.6万円(被せ物の治療は別途)

Case5

術前

歯周外科治療の症例・術前

術前

歯周外科治療の症例・術前

術中(※画像の色を編集しております)

歯周外科治療の症例・術中

術中(※画像の色を編集しております)

歯周外科治療の症例・術中

術後(7年後レントゲン)

歯周外科治療の症例・術後(7年後レントゲン)

術後(7年後)

歯周外科治療の症例・術後(7年後)

治療名 歯周外科治療(歯周組織再生療法)
治療説明 治療前は歯石が認められ、歯ぐきが腫れています。
ブラッシングした後に出血がありました。
レントゲン上でも骨が溶けておりましたので、エムドゲインを用いて歯周組織再生療法を行いました。
治療7年後もレントゲン上で骨の状態は安定しています。
治療回数・期間 1回
副作用とリスク 歯周外科後には術後に疼痛が発現することが稀にあります。歯肉が退縮すると、審美障害、発音障害あるいは知覚過敏が発現することがあります。
料金 22万円

Case6

術前

歯周外科治療の症例・術前

術後(術後3年)

歯周外科治療の症例・術後

術中(※画像の色を編集しております)

歯周外科治療の症例・術中

歯周外科治療の症例・術中

歯周外科治療の症例・術中

治療名 歯周外科治療(歯周組織再生療法)
治療説明 治療前は歯石が認められ、非常に深い歯周ポケットがありました。
エムドゲインと骨移植を併用して歯周組織再生療法を行いました。
治療3年後も歯茎の状態は非常に安定しています。
治療回数・期間 1回
副作用とリスク 歯周外科後には術後に疼痛が発現することが稀にあります。歯肉が退縮すると、審美障害、発音障害あるいは知覚過敏が発現することがあります。
料金 28.6万円

歯周外治療後の注意点

  • しばらくは麻酔が効いたままになりますのでしばらくは飲食を控え、舌や頬を誤って咬まないようご注意ください。
  • お薬が処方されますので、用法用量を守ってきちんと服用して下さい。
  • 治療した歯の周辺をなるべく安静にすることが最も大切です。そのため治療した歯のブラッシングはしばらくの間お控え下さい。(ブラッシング再開のタイミングは指示いたします。)
    また、治療をした歯でお食事を取るのはしばらくの間お控えいただきます。
  • 翌日から消毒薬でうがいをしていただきます。
  • まれに術後数日間、腫れる場合があります。これは1週間程度で必ず治ります。
  • 術後1、2週間程度で知覚過敏(冷たいお水などが沁みる)ことがありますが、しばらくすると治ります。
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